中村天風とは
中村 天風(なかむら てんぷう、1876年7月30日 – 1968年12月1日)は、日本の自己啓発講演家、思想家、ヨーガ行者。実業家、大日本帝国陸軍諜報員、玄洋社社員。孫文の友人であり、中華民国最高顧問の称号も持った。天風会を創始し心身統一法を広めた。本名は三郎(さぶろう)。
学生時代に喧嘩で相手を刺殺、日清日露戦争当時は軍事探偵として活動する。戦後結核にかかり、ニューソート作家の著作に感銘を受けて渡米し、世界を遍歴。インドでのヨーガ修行を経て健康を回復し悟りを得たとされる。日本に帰国後、一時は実業界で成功を収めるも、自身の経験と悟りを伝えるために講演活動を開始。その教えを学んだ各界の著名人の中には、松下幸之助など日本を代表する実業家も含まれる。現在は公益財団法人天風会(中村天風財団)が著作などを管理している。
(Wikipediaより抜粋)
日露戦争時代の歴史って意外と知らないので、軍事探偵時代の話しは、読み物として面白いです。人斬り天風と呼ばれた活躍を見せるも、当時不治の病であった奔馬生肺結核を患ってからは本人も驚くほど心が弱くなり、せめて心持ちだけでも何とかできないかと欧米を回る。諦めて帰路に向かう際にヨーガ聖者のカリアッパ師と出会い、インドでの修行を経て、心身ともに回復する。
どんなに屈強な人でも、病を患ったりで心が弱ってしまうと例外なく弱ってしまうという事例と、逆に病に患っていようと心を強く持ち続けることは可能で、その状態であれば自然と体も回復することも可能であることを中村天風氏の実体験を通して知ることができる。
またヨガというと欧米経由のストレッチヨガを連想するが、伝統的なラージャ・ヨーガは瞑想主体だったりと、だいぶ違うんだなと感じます。
西暦 | 和暦 | 年表 |
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1876年 | 明治9年 | 旧柳川藩士の息子として出生。幼少期より英国人に語学を習い、修猷館中学では全て英語で講義を受けていたため語学に堪能となる |
1892年 | 明治25年 | (気性の激しさゆえ)玄洋社の頭山満のもとに預けられる 日清戦争に備えた陸軍の偵察に一年間同行し、中国語を修得 |
1894年 | 明治27年 | 日清戦争始まる |
1902年 | 明治35年 | 帝国陸軍の軍事探偵(諜報員)となり満州へ赴いて偵察を行う |
1904年 | 明治37年 | 日露戦争始まる ロシアのコザック騎兵に捕まり、処刑寸前で味方に助けられる |
1906年 | 明治39年 | 陸軍の高等通訳官の任務中に、奔馬生肺結核を発病 |
1909年 | 明治42年 | 病気のため弱くなった心を強くする方法を求めて、「いかにして希望を達し得るか」の著者(オリソン・スウェット・マーデン)に会いに渡米 (コロンビア大学で、英語が話せない華僑留学生に代わって授業に出席し、医学博士の学位を取得) |
渡英:アデントン・ブリュース博士(大学者) 渡仏:リンドラー博士(心理学者) 渡独:ドリーシュ博士(大哲学者) | ||
1911年 | 明治44年 | フランスから帰国の途中、インドのヨーガの聖人カリアッパ師と邂逅し弟子入りし、ヒマラヤ第3の高峰カンチェンジュンガ山麓で2年半修行を積む(肺結核は治癒) |
1913年 | 大正2年 | インドを立ち日本へ向かう途中、旧知の友人孫文の第二革命に協力 |
帰国後、東京実業貯蔵銀行頭取などを歴任 | ||
1919年 | 大正8年 | 統一哲医学会(後の天風会)を創設。街頭にて心身統一法を説き始める |
1941年 | 昭和16年 | 太平洋戦争始まる |
1945年 | 昭和20年 | 疎開していた茨城県で、B29で不時着した一人のアメリカ兵(飛行中尉)と出会う |
1947年 | 昭和22年 | アメリカのスター・アンド・ストライプスの記者を集めての第一回目の講演(ここでロックフェラー三世に会う) |
中村天風に影響を受けた著名人 ・東郷平八郎(元帥) ・ロックフェラー三世 ・松下幸之助(松下電器産業創業者) ・稲盛和夫(京セラ名誉会長) |
天風三部作とは
心身統一法について記載されている天風三部作はお勧めですが、高額でちょっと手が出ないという方は図書館で借りるといいと思います。まずはKindle版もある「幸福なる人生」あたりを購入して読んでみてから、三部作の購入を検討してみるのがよいかなと思います。
基本的に、講演をテープに録音していたものを後から文字に起こしたものなので、講演を聞いているような感じで読むことができます。中村天風関連の書籍はたくさんありますが、出版社が「日本経営合理化協会出版局」と「PHP研究所」のものがお勧めです。
書籍 | 著者 | 出版社 | ページ数 | 発売日 | 金額 | 備考 | 星 |
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成功の実現 | 中村天風 | 日本経営合理化協会出版局 | 404ページ | 1988/9/1 | ¥10,780 | 天風三部作第一弾 | 5 |
盛大な人生 | 中村天風 | 日本経営合理化協会出版局 | 434ページ | 1990/3/1 | ¥10,780 | 天風三部作第二弾 | 5 |
心に成功の炎を | 中村天風 | 日本経営合理化協会出版局 | 444ページ | 1995/3/1 | ¥10,780 | 天風三部作第三弾 | 5 |
いつまでも若々しく生きる | 中村天風 | 日本経営合理化協会出版局 | 422ページ | 1998/2/1 | ¥12,000 | 4 | |
君に成功を贈る | 中村天風 | 日本経営合理化協会出版局 | 288ページ | 2001/12/1 | ¥1,980 | 4 | |
幸福なる人生 | 中村天風 | PHP研究所 | 304ページ | 2011/10/26 | ¥1,620 | (Kindle版) | 5 |
心身統一法とは
下記天風会のサイトに記載の4つを行うことで、心身を統一し、健康で幸福な人生を送ることができます。
- 観念要素の更改 → アファメーション
- 積極観念の養成 → 引き寄せの法則
- 神経反射の調整(クンバハカ) → ヨーガのマハバンダ
- 安定打坐法(天風式坐禅法)
「観念要素の更改」や「積極観念の養成」より「アファメーション」や「引き寄せの法則」がピンとくる人は、それを続ければよいと思います(同じことなので)
クンバハカはこれでいいのかな?と悩むこともありますが、合っていようがいまいが「腹に力を入れて肛門を締めて肩を落とす」をすればよいと思います(そもそもヨガの上級者でないとできないことなので、そう簡単にできるものではない)。まずは肛門を締めることを意識するだけでもよいそうです。
どうしてもクンバハカ密法を極めたいんだーという、奥義の一つでも覚えたい年頃の人は、本格的なヨーガの教室?にじっくり通って、順を追ってマハバンダを習得すればよいと思います。
安定打坐については天風会からアプリがリリースされているので、これを利用するとよいと思います。私もこのアプリで、毎日5〜10分ほど瞑想しています(Youtubeで安定打坐を検索すると滝の音バージョンのものもあったりするので、ブザー音でなく滝の音を欲した時はそちらも利用しています)
「観念要素の更改法」「積極観念の養成法」「神経反射の調節法」については講習会も開催されています。昔に講習会に参加しましたが、わかりやすくてとてもよい講習会だった記憶があります。お勧めです。
※ 天風会会員になり、日曜行修会に参加していた時期もありました。
「心身統一法」〜主な方法の説明〜(天風会公式サイト)